自信を失っていた人間が1人目QAとして再スタートを切るお話
初めましての方もそうでない方もこんにちは。
2023年6月に入社しました石川(ex.早川)侑里と申します。
職種はQAマネージャーです。
MNTSQ(モンテスキュー)の1人目QAとして、どうして、名前も読めずかつ馴染みのなかった契約業務のSaaSプロダクトの会社に入ったのか少しお話させていただければと思います。
経歴のご紹介
4年制の大学にて、小学校の教員を目指して奮闘しつつも、
「あれ? 子供にこんな社会のことを知らずに教えて責任取れるんだっけ?」
と教育実習中に思ってしまい、人よりも遅れて就職活動をすることになります。
ただ、就職活動も、
「なんとなく人と関わることができる仕事がしたいなー」とふわっと始め
飲食店へなんとなく就職をします。
その後営業などを経験し、一定の結果は出つつもやりたいことではないかなと思いながら、転職して行き着いた先が未経験でもITに飛び込めるテストエンジニアでした。
テストエンジニアの最初は友人の紹介で第三者検証会社への入社でしたが、
何もかもが新鮮でテストって面白い! と感じ、かつ周りに認められたことから自分の社会的な居場所はここなのではないかと確信しました。
その後、テストエンジニアの先のキャリアとして、「QAエンジニア」があり、QAエンジニアとして価値を磨くために、受託会社のQAチーム立ち上げを経験します。
※QAエンジニアとは「品質保証(Quality Assurance)エンジニア」の略称で、使う人のニーズを満たし、かつ高い満足感が得られる製品・サービスを生み出す活動を行うエンジニアとされています。
QAの立ち上げと同時に、フリーランスのQAとして様々な現場に入ることによって、「QAでぶち当たる壁はどの現場でもほとんど同じなのではないか?」と感じるようになります。
同時に、「QAエンジニアとしてできることは今が限界で、この先は同じような現場を経験しても意味がないのではないか」と考えるようになったため、QAエンジニアのキャリアを終わらせようと決意し、テスト自動化ツールを提供している会社のカスタマーサクセスとなります。
そして紆余曲折あり、MNTSQに入社をすることになるのです。
QAとしてのキャリアについて
最初、テストエンジニアとして働いていたころは「最後の砦」として働く意識が強かったように思えます。
第三者検証の最初の段階では、テストプロセスの中でも最後の方に位置する「総合テスト」を担当することが多く、「ここで私が見逃したら、ユーザーに迷惑がかかる」という気持ちが強かったです。
そんな中、JSTQBを取得し、テストの知識をつけていくにつれて、
「不具合を世に出さないためにどのような手段を使っていくか」という考えに変わっていきました。
担当するプロダクトのテスト計画に関わらせていただくことが増えていくに連れて、「このプロジェクトではこのテストプロセスを使おう」という手段に対しての引き出しが増えていきましたが、ここでも基本スタンスは「最後の砦」でした。
このころの私は、
「私のテストさえしっかりしていれば、重大なバグは世に出ないんや!」
と恥ずかしながら、思っておりました。
しかしながらQAの立ち上げや様々な現場のQAを経験するに当たり、テストだけで解決できる問題は一握りであるという事実に気づきます。
いくら1人のテストエンジニアが優秀であっても、1人だけでは解決できる問題は少なく、全体のチームとして、組織として品質に向き合うかがいかに重要であるかやっと気づくことになります。
この時に「最後の砦」という考えでは甘く、自分はQAの存在意義に対して、解決策を持っていないことに劣等感を抱いたことを今でも覚えています。
当時の自分は、自分のQAとして自力で成長するのはこの地点が限界であり、環境を変えてテストやテストに向き合う現場の方と繋がることができないかと考え、テスト自動化ツールを提供する会社のカスタマーサクセスになることを選びました。
今思うと「最後の砦」以外に自分のQAスタイルを表現できる言葉がなく
かつこの考えが、自分が求めるQAの本来の姿ではなかったことに違和感を覚えたのだと思います。
QAのキャリアを再び積むと決めた今、カスタマーサクセスに一度キャリアチェンジしたことはプラスになりました。
・お客様との対面を経験しているためユーザーストーリーが見えやすくなった
・費用対効果をすごく気にするようになった
・ユーザーだけではなくビジネス視点で物事を見られるようになった
……まだまだたくさんありますが、私の中で少なからず、自分の武器になっています。
様々な経験を経た結果、「最後の砦」ではなく「開発チームのガードレールと動力」が私の中で目指すQA像になっています。
※「ガードレール」は前職の同僚が言って「これや!!」ってなった言葉でした。
開発のスピードを上げていくために、品質観点から改善点を探し、
スピードを上げすぎたことにより崖から落ちてしまわないように守る人材でありたいと今は思っており、実現のために日々奔走しているところです。
QAは品質にこだわることで開発のスピードを落としてしまいがちと思われがちですが、品質を守ることによってエンジニアの方がより開発しやすく、スピードをあげることができると思っています。
しっかりと守るべき部分を定め、スピードをあげるために優先度を下げる部分を作ることが品質とスピードをバランスよく進めるコツと考えています。
(品質とスピードはトレードオフなので、バランスを見極めるのが大変です)
個人的に少しスクラムマスターと似ていると思うので、QAの独自性を言語化したいと考えている今日このごろです。
なぜ、MNTSQを次の居場所としたのか
正直、最初に弊社細野からスカウトをもらった時はあまり興味を持つことができず、知らない領域だしなーと思っておりました。(細野さんごめん!)
しかし、なんとなくカジュアル面談に進みお話を聞くと、LLMなど新しい技術に飛び込んでいこうという気持ちと法務や契約という一見レガシーな領域をITで変えてやるんや! という熱い気持ちが伝わってきました。
この時私は、「プロダクトに対して熱い気持ちを持っていても、組織を変えなければ会社はうまくいかないことがある」、かつ、「組織を変えることは自分では無理なのではないか」と感じておりましたが、MNTSQの「Issue Raise」のお話を聞いて目が開かれる思いがしました。
MNTSQには、組織についての課題はissueで誰でもあげることができ、解決に対して動くことができるという文化が色濃く根付いています。
一人一人の意思決定が組織を作っていくというアプローチは自分が今後組織を作っていく人間になるために必要なことで、今後体験していきたい組織に対しての広義のQAを文化によって体現しやすくしていると感じました。
今まで会社を変えられない、世界を変えられないと嘆いていた自分にチャンスが来たのだと思いました。
そして、選考がに進むに連れて、自分は今まで立ち上げなどを経験しながらも誰かが作ってくれていたレールに乗っかっており、自分で新たな道を歩むことから逃げていたのだと気付かされました。
実を言うと、当時はカスタマーサクセスの選考ばかり受けていたのですが、もう一度このQAというキャリアに進んでみようと決心しました。
プロダクトだけでなく、組織のQAにもう一度向き合ってみようと思ったのと、LLMや機械学習の領域のQAはまだまだブルーオーシャンであり、これから先駆者になれる領域だと思ったからです。
選考面談はかなりの回数を実施しさせていただき、皆さんが課題に思っていることや求められていることを整理していただいたことで、知識を拾って展開するだけでなく、自分がMNTSQという会社をどうしていきたいのかを
ゆっくり考えさせていただく時間をいただけたのも大きかったです。
時間をかけて考えた結果、「業界の中で、先陣を切って自分の力で歩めるようになりたい。また、MNTSQ CLMというプロダクトを育てていきたい」
という気持ちになり、MNTSQにJoinすることに決めました。
最後に
長々と自分語りをしてしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
でも、QAとしてのキャリアをどう形成するかを悩んでいる方、また、同じように組織課題で悩んでいる方は少なくないと思っています。
自分は、課題にぶつかったことで、一時期自分が歩んできた経験を信じられず、がむしゃらにいろんなことに手を出す時期がありました。
カスタマーサクセスへのキャリアチェンジもその一つです。
今は、そのキャリアが間違っていたとは思わないし、一つ一つが自分の糧になっております。
MNTSQは、QAにおいても組織においてもまだまだ完全ではありません。
しかし、一人一人が組織やプロダクトに向き合い、自身の強い意志を持って物事を進めるための土台ができています。
もちろん、自分自身も完全ではありません。
ときには悩んだり、未熟さに嘆く日もあるし、自信のなさからメンターに迷惑をかけることもあります(笑)
それでも、メンバーに支えられながらなんとか自分の思いを組織にぶつけたり、改善策を考えることができております。
課題に責任を持つことにより自身の成長に繋がっていると実感できる瞬間が、他の会社より多いと感じています。
私のように、誰かの後ろを歩んできたが、前を少しでも歩いて成長したい。
誰も見たことのない景色を先陣を切って見てみたい。
そのように感じる方はMNTSQのお話をぜひ聞いてみてもらえると良いなーと思います。
自分の経験を生かしながら、様々なチャレンジをしてみたいと考えている方
ぜひカジュアル面談でお話しましょー!