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一人目のコーポレートエンジニアとして入社しました

初めまして!好きな場所は部屋の角と押入れと天井裏、一人目のコーポレートエンジニアとしてMNTSQ(モンテスキュー)に入社したKachiです。今はフロアの真ん中に席があり落ち着きません。そんな私は数ヶ月の業務委託を経て2023年3月から正式に社員となりました。現在は幸運なことに二人目のコーポレートエンジニアに入社いただけたため、主にセキュリティ周りを担当しています。

入社エントリーの内容に悩みましたが、どんな人間がMNTSQに引き寄せられ入社に至ったのかその経緯と実際に中に入って感じたことを書きたいと思います。また、板谷をはじめ錚々たる経歴の方が多いですが懐の広い会社なんだと感じていただければ幸いです。MNTSQの素晴らしいところは皆さんが記事にしてくれていますのでぜひそちらもご覧ください。


経歴

脱線から始める

私、小卒です。中学2年の夏休み以降は学校に行っていませんし卒業式にも出ていません。学校というものが向いてないなと思いつつも高校に入りましたが、結局合わないという確信を得て辞めています。その後大検(現在の高等学校卒業程度認定)だけ取り、こっちの方が合うなと早々に社会に飛び出しました。もし将来仕事に飽きたら興味がある大学に行ってみるかもしれません。

異業種からの転職組

そんな私ですがWindows 95の発売をきっかけにPCに興味をもち、その延長でIT業界に興味はあったのですが縁がなく、異業種で働いていました。しかし数年するとやはり「やってみたい」ということで転職したのがIT業界でのキャリアのスタートとなります。

目指すエンジニア像

転職の際に「自分はどういったエンジニアになりたいのだろうか?」と考えましたが、IT業界に対する詳しい知見はありません。そこで辛うじてイメージできた「開発サイドかインフラサイドか」「スペシャリストかゼネラリストか」「どの領域までできるようになりたいのか」の3点で考えました。その結果「インフラサイドとして最終的に使用するユーザーまでカバーできるゼネラリスト」が目指すイメージとなりました。これを踏まえて「30歳(のちに35歳に変更)まではとにかく色々なことを経験し、できることの幅を広げる」がキャリアプランの大筋となりました。

社員からフリーランス

転職が上手くいき未経験としてJBSテクノロジーに入社しました。Full OSSのLinux OA環境の運用から始まり、最終的にはHP-UXの設計構築を日本HPのチームと一緒にやっていました。その後、これ以上できることはないなと思いアクセンチュアへ転職、デリバリーチームで大規模案件をいくつか経験しています。しかし大規模案件故の担当領域の狭さ・案件の長期化が「30歳までにできることの幅を広げる」と合わず、よりチャレンジングな案件選択ができるフリーランスとなりました。フリーランスでは「同じような案件は2回しない」を方針に約9年ほど活動しました。

フリーランスの限界

フリーランスの後半はほぼ全ての案件が情報システムに関する案件でした。そこでは業種や企業規模、古い会社や新しい会社、様々関わらせていただきましたが、情報システム部門はみんな辛そうに仕事しているなと感じ「その原因はなんだろう?」と考えました。一般的によく言われる「エンジニアだがコスト部門として扱われる」「評価されづらい」などもちろんありますが、「ことの始まりは経営層が最初の選択を間違っているのでは?」「その結果として通常の業務と炎上案件の両抱えで疲弊するのでは?」との仮説を立てました。


そして社員へ

そんな仮説を立ててはみたものの「では経営層が行った最初の選択に、フリーランスとして何ができるのか?」を考えると大したことはできないなと結論付けました。これはたとえ経営層に対して直接支援を行うフリーランスのコンサルタントであっても解決できることは決して多くないだろうと考えています。理由としては、フリーランスで働いている限りはどこまで行っても外部の人間であることに変わりはないからです。ならば「自分事としてやれるポジションに行くしかない」ということでフリーランスから社員に戻ることにしました。


カオス1杯目

前職はSheepmedicalという会社でした。当時は会社のサイトもなく求人媒体にだけ情報がある謎すぎる会社でした。これは怪しいぞとお話しをさせていただくと、予想通りのカオス。でもここは成長できる生命のスープたるカオスだと感じ一人目の情報システム担当として入社しました。入社後は0から組織や情報システム、セキュリティの立ち上げを経験しています。ありがたいことに一般職→部長を経て最終的には執行役員 CIO/CISOとして貴重な経験を積ませていただきました。海外拠点も含めた経験ができたことは特に貴重だったと思っています。


転職のきっかけ

前職でも貴重な経験ができていましたが、5つのポイントが重なり他で改めてチャレンジしてみようと考えるようになりました。

  1. 必要十分なシステム導入は完了していた

    1. 基盤となるシステムの導入は完了しておりあとは改善のサイクルを回すフェーズに入った

  2. チームメンバーも増え体制が整っていた

    1. 自分の考え方や価値観、全体の方針などは全て資料化し全員に説明していた

    2. 上記をもとに自分で考えて動けるメンバーが増えたおかげで自分が全てに関与する必要性が無くなった

  3. 後進を育てたかった

    1. 立場が人を作ると考えており権限と責任を持って欲しかった

    2. 移譲されると背負うは成長の速度と限界値が違うと考えている

    3. 移譲ではなく背負って欲しいが自分がいる限りポジションが空かない

  4. 2年という時間は短くないと感じた

    1. 2年前に決めたことを微修正しつつもひたすら実行していた

    2. ふと周りを見た時に今の流れについていけているのかわからなくなった

  5. 得た知識と経験を活かしてみたかった

    1. 2年間試行錯誤し知識と経験を得られたが前職ではある意味不要となった

    2. この知識と経験を必要としている企業は少なくないと考えた

以上を理由に転職活動へと舵を切ることとなりました。ただし前職のメンバーが戦略的な判断などを求められた時に適切なアドバイスができるよう、前職とはMNTSQ入社後も継続して副業として関わらせていただいています。


入社した理由

一言で表すと「期待と期待と人」がマッチしたからです。

期待と期待ってなんやねんですが、これは「私が期待に応えられるか」と「私の期待に応えられるか」になります。上記を説明する前にまずは私の特性だけ簡単に整理します。


私とは

  • 自分の担当領域に拘らず必要ならなんでもやる

    • 担当領域は組織の成功という目的のための一手段

    • それが最適かは常に判断が必要でありあくまで心構え

  • 技術領域としては幅広い方

    • 開発以外は一通り

    • 総務的なところもある程度

    • 工場やオフィス、クリニックなどの開設など

  • フェーズとしてはシステムの始まりから終わりまで一通り

    • 戦略〜構築〜運用〜移行

  • 安定したフェーズよりも混沌としたフェーズを好む

    • 決まったことを繰り返しやり続ける日々は苦手

    • ちょうど良い量のやることやトラブルに囲まれている方が楽しい

まとめると「情報システムやセキュリティを戦略からちゃんとやらないといけない。他にも色々と考えることややることがある。でも専任の人がいない。そもそも人手も足りない。」。
ということで安定期に入った企業よりもスタートアップへ適合しやすいのではと考えています。


私が期待に応えられるか

転職をするにあたって私が期待に応えられそうなところを整理すると下記となりました。

  1. ステージBあたりの企業

  2. 人数規模の理想は30〜100名程度

  3. セキュリティやガバナンスが企業の存続に大きく影響する事業

  4. 経営層が当事者として危機感を抱いている

  5. 事業フェーズ的に選任の担当者がほしいが専任の担当者がいない

1と2は私の特性を意識した結果です。だいたいこの辺りからPMFに自信を持ち次を意識しはじめる時期かなと考えました。また人数規模的にも専任が95%いないあたりです。ここなら色々できそうな一人目としての需要はあるだろうとの仮説を立てました。

3と4は私が入った後に成果を十分に発揮できるかを意識した結果です。セキュリティは端的に言うとお金がないとほとんど何もできない領域です。新たな対策を行うたびに、どうしてもコストは右肩上がりで増えていきます。これを数年間続けることができないのでは期待に応えられないだろうと考えました。そのため必然性を支える3と一番大事な4がMust条件でした。

5は単純に幅広い経験を生かしてもらえそうと思ってもらえるのが一人目だからというだけです。ここは他に比べれば重要性は高くないもので、むしろ素晴らしい一人目がいるのであれば一緒に働きたいと思っていました。


私の期待に応えられるか

やるからにはちゃんとやりたい。しかし情報システムやセキュリティの整備は組織全体への業務影響が発生しやすい。特にこれまで何もしていない組織は数年に渡って小さくない業務影響を許容しながら改善を進めていかなければなりません。そんな中でやり切れる組織の特徴は何かを考えました。

  1. 自分が示すアイデアに黙せず意見をぶつけてもらえる

  2. 全員が自分の領域に閉じず組織も意識している

  3. 決めたルールは守る

1は全員が幸せになるためにとても重要なことです。特にセキュリティは最適解を模索し続ける必要があり、あるべき論だけでも業務の都合だけでもそこに辿り着くことはできません。意見をぶつけ合い議論した跡にしか見つからないものだと考えています。

2は組織が成長し続けるためにも結構重要な事だと思っています。人が組織の一員として活動する以上、組織の都合を考慮しない判断は組織に歪みを生み、その小さな歪みの積み重ねがいずれ崩壊に繋がると考えています。特にセキュリティ文脈では人の都合を後回しにしてでも組織のために行う施策が少なからずあるため、この意識がないといくら説明を繰り返しても納得することが難しくなります。ここで大事なのは人の上に組織があるのではなく、組織の上に人があるのでもないということです。

3はそのままと言えばそのままです。どんなに素晴らしいルールを作っても自分が嫌だからという理由で守られなければ意味をなさず、そこにかけたコストは損失となります。ルールが守られない組織の行き着く先はガチガチの仕組みで制限された組織です。そんな組織にしたくもないし働いて楽しいとは思えません。ただしルールは変えることができます。だから「守る」と「変える」ができる組織であって欲しいと思っています。

個人の感覚によるところも多いのでなかなか説明がし辛いのですが私が求めているのは2点です。

  1. 他者への敬意があるか

  2. 一緒に働きたいと思えるか

1は大事、とても大事。価値観が合わない意見が食い違う、そんなよくあることも他者への敬意を欠かさなければ先に進めると思っています。もちろんこれは自分自身が最初に体現すべきものですが一方通行では機能しないものだとも思っています。

2の説明が一番難しい。私にとって「この会社で働きたい」はないけど「この人と働きたい」はあるので大事にしてます。今まであげてきた全てのものを総合した上で実際に会話をし、自分が無意識で感じとったものも含めて「この人と働きたい」かどうかを判断しています。ここに関しては対面でのコミュニケーションに敵うものはものはないと思っていますので、MNTSQの選考過程で数度に渡り対面での機会をいただけたのは本当に感謝です。


入社したあと

カオス2杯目。

いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいいっすよ。
その分プレッシャーーーーーーーーーーーーーはあります。

入る前に抱いた期待値は入ってみれば往々にして下回るものですが、期待値通りを超えて期待値以上です。

経営層が当事者として危機感を抱いている? もちろん。
それどころか全体が危機感を抱いてます。セキュリティ対策は当然必要と捉えてもらえるので説明のしやすさが半端ない。本質的な課題にとても集中できる。

自分が示すアイデアに黙せず意見をぶつけてもらえる? 当然。
みなさん個々のスタンスから意見を出してくれます。バックボーンも様々あり、情報システムやセキュリティ、監査対応といった経験を持っているメンバーも少なくなく、担当領域であっても常に学びがある。自分のアイデアよりもすばらな意見もバシバシ出てくる環境です。でも他者に対するリスペクトは常にある、そんなところがマジ素晴らしい。

全員が自分の領域に閉じず組織も意識している? 組織も飛び越えてるね。
MNTSQでは非常に充実したOnboardingを実施しています。その中で他のドメイン(いわゆる部署的なやつ)の講座もありますが、実際にお客様との商談やトライアルに参加します。それにより全員が一度は必ずお客様と接することで、意識の範囲を広げられます。お客様と場を共有した人は常に頭の隅に残るよね、お客様の存在。役割を問わずそんな人たちがたくさんいます。

決めたルールは守る? ルールになくても守ろうとする。
MNTSQは「Disagree, but commit.」を掲げています。代表の板谷と業務委託を開始する前に話をした際、この言葉が発せられ即座に「これがあるならセキュリティはできる」と答えたのを今でも覚えています。よく聞いたらごく最近定義された言葉とのことでしたが、それをさも昔からあったように当たり前に受け入れられるのは素晴らしいなと感じました。
その大事な「Disagree, but commit.」を一方的なものにせず納得をもって実現するためにCrystal Clearと徹底的なオープンコミュニケーション、ドキュメント文化が重要なものになっていると感じています。そんなMNTSQですがまだないルールも当然たくさんあります。そんな状態であっても「ルールにないから好きにしていい」とはならず、ルール化されていない箇所の相談や提案をする文化が形成されています。担当者が作る、誰かが作るではなく全員で作るが根付き体現されているのは本当に素晴らしいと感じます。一方でルール整備が追いつかなくてすいませんと思いつつもそれを刺激に仕事をする日々です。


最後に

ということで私を通してMNTSQを知ってもらおうというコンセプトの長々とした入社エントリーでした。脱線から始まり、なんの因果か情報システムとセキュリティをやり、今MNTSQに辿り着きました。

素晴らしい世界を維持し進化するために求められるものも多く大変ではありますが、素晴らしい仲間と環境で楽しく働き成長できるのもまた確かです。またセキュリティ担当としては、Enterpriseに向けたSaaSというけっして多くないプロダクトに関われていることはとても刺激的です。素晴らしい人だけでなく素晴らしい組織があり、成長痛の中でも大事にしているものを守ることを諦めない。自分の経験を振り返ってみてもMNTSQは稀有な会社だと感じています。

私も霞むようなカラフルな人が働く絶賛成長中のMNTSQに興味を持っていただけた方はぜひお気軽にカジュアル面談にお越しください。

https://careers.mntsq.co.jp/


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