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MNTSQ CLMの関連契約サジェスト ~開発の裏側~

領域横断(=crosscutting) に進むMNTSQのプロダクト開発を、crosscuttingにお伝えするブログシリーズ、クロスカッティングMNTSQ(略してくろもん)。
今回はプロダクトチームの提案で始まった新機能の開発が、実際にお客様のお手元に届くまでのストーリーを通して、MNTSQの開発のリアルと、今後のチャレンジをお伝えします!

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——自己紹介をお願いします。

松野:
セールスで、チームマネージャー(*1)をしている松野です。入社してもうすぐ1年半になりますが、開発や導入コンサルのメンバーが、入社時の面談で、「お客様に価値提供ができる機能を作りたい!」って口々に言っていたことがとても印象に残ってますね。使ってくれる人のハッピーってすごく大事だと自分も思っているので、開発もセールスも導入チームも、みんなが同じ方向を向いてやっていけるのはすごく好きなところです。

(*1 今のMNTSQはセールスメンバーは約10名。2チームあり、松野はそのうちの1チームのチームマネージャーです)
 
平田:
アルゴリズムエンジニアのチームマネージャーをしている平田です。私は2021年2月にMNTSQに入社したので、もう2年半ですね。4名のアルゴリズムエンジニアと一緒に仕事してます。

MNTSQでやりたいことは、プロダクトを通じた社会とのインタラクションです。

①ユーザーへのプロダクトデリバリー
②ユーザーからのプロダクトフィードバック

をプロダクトと組織の両面で回していくフィードバックループを作ることが私のMNTSQでの最大の関心事です。

実際セールスは売るだけじゃなくプロダクトのビジョンを描いているし、CSは導入サポートに徹するだけでなく積極的にユーザーの声を届けてくれるし、「私の関心事」と言いましたが「MNTSQの関心事」でもあると思います。これからもコラボレーションを強化してもっと良くしていきたい、良くしていける、という気持ちをもって仕事をしています。

松野:
MNTSQ CLMは単なるワークフローでも、サービスシステムでもなくて、テクノロジーの力に支えられたプロダクトですよね。セールスだけ、プロダクトだけ、そのどちらでもない。
NO&T(長島大野常松法律事務所)のナレッジも活用できる環境に、専門性の高いアルゴリズムエンジニアがいて、検索アルゴリズムや、データ抽出のプログラムなどを独自開発している。

もともと我々はデータベース開発から始めてはいますが、検索アルゴリズムや抽出技術がお客様に評価されたことで、ナレッジマネジメントに世界が広がっていきました。
今MNTSQを採用してくださってるお客様にも、そこを高く評価していただいてると感じています。

単語登録して検索すれば、それが抽出されるのは当たり前ですが、MNTSQでは自然言語処理技術を活用して、お客様側の登録作業を省き、機械的かつ自動的に必要な情報を取り出すことができます。これで分析の標準化とか均一化が実現されていくんだと思うのですが、このアルゴリズムをもっともっと業務で活用していただくにはどうすればいいのかが、我々のこれからの戦いですね。

そういう戦いのなかで生まれたのが、関連契約機能ですね。単なる情報抽出から、マッチ度が最も高い・代表的であろう情報をサジェストする機能ができて、そこからさらに、今度は契約書同士の関連性が見えるようになった。これってすごい進化ですよね。

この機能って「セールスがこれ作って」とかって話ではなく、いろんなお客さんからのFBを集めていく中で、平田さんから「こういうの作ったんですけど」って話になって、「すごい!どうやってセールスで表現していこう?」というところから始まり、私自身が平田さんと初めてがっつりコラボさせていただいた案件でしたね。
実際、この機能の話をするまで、平田さんと話す機会ってそんなになくて。平田さんて、入社したメンバーみんなにGitHubの使い方(*2)講習してくれる先生だったので、そのイメージでした(笑)。

(*2 MNTSQではセールスメンバーもGitHubを使って意思決定しています。参考: スケールする組織を支えるドキュメンテーションの技術を”GitLab Handbook”から学ぶ

平田:
(笑)
実際、関連契約機能はMNTSQのアルゴリズム開発の中でも大きなジャンプだったと感じています。これまでのアルゴリズム開発は情報抽出が中心で、契約データベースにおける検索項目として活用されるだけだったんですよね。
でも関連契約は「こういう体験を提供するためにこういうアルゴリズムが必要」というUXドリブンであるという点が、これまでのアルゴリズム開発と大きく一線を画した形になりました。

松野:
関連契約はマーケットインではなく完全にプロダクトアウトの機能で、セールスから見ると気付いたら出来上がってた感じでしたね(笑)。
作り始めってどんな感じだったんですか?

平田:
プロダクト側から契約管理って「契約書」単位ではなく「契約」単位で管理したいよねって話が出たのがきっかけだと思います。
契約書って、基本契約に対する個別契約とか原契約に対する変更契約とか、契約書としては別々なんですけど、「契約」としてはひとつのものとして管理したいだろうと。

そこから社内のデザイナーやCSと議論しながら具体のUXデザインとアルゴリズムのフィージビリティ検証を回していって、これならいける!となってからフロントエンド・バックエンド・検索を担当する各エンジニアにロジックとI/Fを伝えて一気に作ってもらった感じでしたね。

松野:
大手でそういう動きをしようとすると、御前会議にかけて、リソース調整して、やれるやれないみたいな話になりがちだと思うのですが、「できたらいいよね」「じゃあやってみっか」で、ゴリゴリっとやれたのは、我々のスタートアップらしさが出てた感じがしますね。

平田:
お客様の体験をイメージしながら進めているつもりではいたんですが、セールスに機能説明したら「全然わからん」と言われてまだまだ思考が技術に偏ってるなと痛感しましたね。
結局のところUXのイメージだけではダメでお客様にとっての価値を言語化できないといけない。松野さんや他のセールスメンバーとデモシナリオを作っていくなかでその理解が深まりました。

松野:
なるほど!確かに、技術的にこういうことができそうですよという提案が、最初に平田さんからセールスにあったときは、「そんなんじゃ全然ダメだよ!松野と話してこい!」って話がありましたよね(笑)

私は前職が管理部門向けのパッケージプロダクトのセールスだったので、お客様との契約更新とか、オプションが増えたりとかしたときに、あれ、元の契約どこだっけ????って探すのがめちゃくちゃ大変だったので、契約管理にはすごく気持ちがありました(笑)。

なので、AIとのかけ合わせで、関連した契約が勝手にサジェストされてくる、平田さんの「契約管理」構想にはめっちゃワクワクしましたね。

平田:
仕組みとしてはシンプルで、あらかじめ抽出しておいた情報をプリセットされたクエリで検索してるだけなんですよね。プリセットされている、という点が自分で契約書を探しに行く検索とは異なる体験を生み出してるんですね。既存機能と技術スタックが大きく変わらないので、高速にリリースできたのだと思います。

松野:
登録しておいたキーワードとかタグから、関連する契約を探す機能を持ったプロダクトは普通にあると思うんですよね。でもMNTSQはこれを独自のアルゴリズムで突合しているところに本質的な強みがありますよね。

登録していない情報もアルゴリズムが探してきてくれるし、〇〇の契約を見つけるための、適切な検索ワードを考える、みたいなことをする必要もないというのは使う側からするとすごく嬉しい。

進め方として、プロダクトアウトなのか、マーケットインなのかってありますが、顧客に本質的な価値を届けていければ、自分はどちらでもいいと思っています。ただ最初に戻りますが、そのためには開発と顧客対面サイドが密にコラボレーションして、価値提供の試行錯誤のサイクルを高速に回していくことが大事だなと。

平田:
そうですね。
最近よく思うのが「売れる」機能と「使われる」機能は違うということです。例えば先程の関連契約を「全然使えない」とおっしゃるお客様もいらっしゃいます。

松野:
わかります。でもそれも、プロダクトや機能を世に出してデリバリーするからこそもらえるフィードバックですよね。これがあってこその試行錯誤の高速化で、ここ1年はたくさんそういうフィードバックがいただけたなと感じています。

平田:
何が喜ばれるかは、マーケットに出ていくまでわからないですね。だからこそユーザーを巻き込んだプロダクトのフィードバックループをどれだけ高速に回せるかが重要で、その第一歩がセールスだと思います。個人的にはセールスの本質って「プロダクトの価値を言語化すること」なんじゃないかと考えています。価値の言語化はプロダクトをユーザーに届けるだけでなく、エンジニアに対するフィードバックとしてMNTSQ CLMの開発に欠かせないものだと感じています。これからも期待しています。

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今回は以上になります。クロスカッティングMNTSQ、いかがでしたでしょうか?MNTSQのプロダクト機能開発がどんな雰囲気で進んでいるのか、少しでも伝わる記事になっていれば幸いです。


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